2015年イタリアで最も美しい庭園は
先日、ローマで、『
第18回イタリアで最も美しい庭園』の選考会が行われました。
この選考会には、
「イタリアで最も美しい庭園(
Parchi piu' belli d'Italia)」に登録されている
1000カ所以上の庭園や公園がエントリー。
今年、2015年度は、
ラツィオ州が圧勝。
私立庭園部門では、
ラティーナのニンフの庭園(Giardino della Ninfa)が優勝。
公立庭園部門では、
ローマのヴィッラ・メディチ(Villa Medici)が優勝。
ニンフの庭園
名前の由来は、ローマ時代、この土地に、ニンフの神殿があったためと考えられています。
中世の頃には、市庁舎や城、城壁を備えていたほか、病院や商店や工房などが存在するほど、栄えた街でしたが、
1380年、ローマ教皇ウルバーノ6世との対立から、町は占領、略奪を受け、
翌年には、近隣の街によって、完全に破壊されました。
その後、
16世紀になり、ニッコロIII・カエターニ枢機卿が街のあった場所に、庭園を造らせたのがニンフの庭園の始まりです。
しかし、1585年にカエターニ枢機卿が亡くなると、庭園は放置されることに。
その後時は流れ、
1921年、ジェラジオ・カエターニが夏の避暑地として利用できるよう、周辺の土地の干拓や、廃墟となっていたニンフの街の庁舎や塔などを修繕しました。
また、ジェラジオの母親でイギリス人のアダが
旅先の海外で収集した木々を持ち帰り、庭園を整備。
その後、
レイラ・カエターニがイギリス式庭園として発展させました。
庭園には、中世の名残りである橋や建物などの廃墟が自然と共存し、
美しい景観を作り出しています。
庭園の訪問者には、詩人のガブリエレ・ダンヌンツィオや
『ドクトルジバゴ』で知られる作家ボリス・パステルナークらがいます。
ニンフの庭園の口コミ情報(トリップ・アドバイザー)ニンフの庭園ウェブサイト:http://www.fondazionecaetani.org
開園日:2015年は11月1日のみ
入園料:12ユーロ
FSラティーナ駅から車で15分ほどの距離
ヴィッラ・メディチ
スペイン広場近くのピンチョの丘の上に位置。
ローマ共和制時代に、ローマの将軍ルキウス・リキニウス・ルクッルスが
プライベート用の庭園を造らせたと言われています。
ヴィッラ・メディチは、フェルディナンド・メディチ枢機卿が1576年に購入し、
ローマにおけるトスカーナ大使館として機能していたことでも知られています。
ヴィッラ・メディチの庭園は、3つの区域に分かれており、
合わせると
約7ヘクタールと広大な庭園で、現在もなお、16世紀当時の面影が残されています。
ヴィッラ・メディチの口コミ情報(トリップ・アドバイザー) ヴィッラ・メディチウェブサイト:http://www.villamedici.it/
開園日:火から日
入場料:12ユーロ
Roma, Viale della Trinità dei Monti
地下鉄A線Spagna駅近く
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