バルバラ嬢の勝利 ACミラン監督解任でイタリア紙報じる
昨夜、ACミラン監督の
マッシミリアーノ・アッレグリ監督の解任が電撃発表されました。
日曜日、昇格組のサッスオーロに3-4で負けると言う不甲斐ない結果に、
シルヴィオ・ベルルスコーニ名誉会長の娘、
バルバラ副会長が激怒していました。
それでも、スポーツや技術的な面においては、アドリアーノ・ガリアーニ副会長代理が一任されており、
その
ガリアーニ氏がアッレグリ監督を支持してきたため、バルバラ嬢の発言がどれだけ反映されるかは不明でした。
ところが、
バルバラ嬢の発言から一夜明けた昨日、アッレグリ監督の電撃解任。
『コリエレ・デッロ・スポルト』紙は、
「ミラン、バルバラ・ベルルスコーニがガリアーニに勝利」
と報じ、
彼女の発言がチームの技術的な面にも影響を与えたことから、
「会長の娘は、技術的な面においても、クラブのボスだ。」
と評しています。
そもそも、
バルバラ嬢とガリアーニ氏の確執は、2013年11月3日に遡ります。
バルバラ嬢がベルルスコーニ会長にクラブの経営陣の一新を訴えたほか、
移籍市場での手腕を批判していることが『
ANSA』で報じられました。
経営陣の一新は、当然、ガリアーニ氏の退陣を意味しており、
ガリアーニ氏の逆鱗に触れることとなりました。
ベルルスコーニ嬢は、
「クラブ経営理念の一新を求めただけで、ガリアーニ氏の退陣を要求するものではない。」と発言を訂正するものの、両者の溝は深まったまま。
ベルルスコーニ会長は、自身の政治的な問題もあり、発言を控えていたようですが、
11月29日、ついに、この状況に耐えかねた
ガリアーニ氏が辞任を示唆します。
ですが、
早期退職手当として、5000万ユーロを要求すると言うものでした。(
『La Repubblica』)
すると、翌日、一転して、
ガリアーニ氏とバルバラ嬢の和解が発表されました。
「ACミランのため、将来的なクラブの発展のため、協力していく。 シルヴィオ・ベルルスコーニの意向には、絶対沿っていく。」とし、ここで、2人の住み分けも発表されました。
「アドリアーノ・ガリアーニはスポーツの方面において、 バルバラ・ベルルスコーニはその他の活動において、 2人の独立したCEOを置くことで合意を得た。」これは、形勢不利に追い込まれた
ガリアーニ氏の逆転勝利、
として、イタリアメディアでは報じられていたのですが、
日曜日のサッスオーロ戦での敗戦で、
監督を支持していたガリアーニ氏に対し、
再びバルバラ嬢が優位に立とうとしているのでしょう。
それは、
次期監督に誰を据えるかにも影響してくるようです。
『
コリエレ・デッロ・スポルト』紙によれば、
日曜の深夜、ガリアーニ氏は、ACミランのユースを指揮するフィリッポ・インザーギ監督とフィリッポ・ガッリに連絡を取り、月曜日に面談を予定していたとのことですが、
同時に、ベルルスコーニ家からは、
「監督の座を元ミラン選手のセードルフに託すべき」との厳命が下りたとのこと。
すでに、各メディアでの報道もある通り、
次期監督には、セードルフが有力紙されており、
ガリアーニ氏は、徐々にACミランでの勢力を失いつつあるのでしょうか。
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