フィレンツェでトイレ危機!?
イタリアで人気の観光都市フィレンツェ。
ルネサンス期の美しいクーポラに、世界遺産の宝庫。
ところが、最近、ある事が問題になっていると言います。
それは、
トイレ問題。
『
コリエレ・デラ・セーラ』紙によれば、
先日、
大聖堂の頂上にあるクーポラの展望台で、観光客のカナダ人男性(37)が用を足すという珍事が発生。
警備員の部屋にこもり、用を足していたという男性。
通りがかった警備員がこれを見つけ、フィレンツェ市警に通報。
男性は地上に降りたところで、市警に身柄を引き渡されたとのことです。
男性は、
クーポラの天辺にトイレがなかったからだと説明したそうですが、
罰金400ユーロを支払うはめになったそうです。
フィレンツェでは、11日にも
類似の事件が発生。
こちらは、駅近くのインディペンデンツァ広場が舞台。
真昼間から、駐車中の
車の影に隠れて女性が用を足している所を住民が発見。
以前から、この広場では塀や車に隠れて用を足す人が多く、
「公衆トイレ化している」と、住民から苦情が出ていたとのこと。
11日の件では、
怒った住民が女性が用を足す様子をカメラで撮影。
翌日行われた地域の集会で上映し、議論が行われたそうです。
写真を撮影したアデライデさんは、
「仕事に戻る途中、スカートをまくりあげて屈もうとしている女性を見ました。
すみません、何をしているのですか?と声をかけましたが、
全く聞き入れてもらえませんでした。
何年も前から訴え続けていますが、
(写真を撮ることで)これが住民の作り話ではなく、
私たちが日々直面している現状なのだと知ってもらえます。」
と写真撮影に至った経緯を『
コリエレ』紙に説明しています。
アデライデさんの撮影した写真などのスライドショー(コリエレ紙)住民によれば、冬の間は、週末になると減っていたものの、
陽気が良くなった現在は、毎日のようだといいます。
以前は、広場の遊具で子供を遊ばせていたという住民も、
今は連れていけないと嘆いているそう。
また、昨年4月には、広場の滑り台に用を足していた若者数人に、
中年夫婦が注意したところ、夫婦が暴行を受けるという事件も発生。
深刻な社会問題となっているようです。
フィレンツェ中心部では、数少ない公衆トイレは有料。
無料で利用できるデパートのトイレは、順番を待つ観光客で長蛇の列。
バールなど飲食店を利用して、トイレを借りる以外ないという現状が
問題に拍車をかけているのかもしれません。
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